J1リーグは1993年に創設され、以来、数々の名勝負や感動を生み出してきた。その日本のトッププロサッカーリーグも2023年で30周年を迎えた。ここでは、興奮に満ちたシーズンのハイライトに触れながらJ1リーグの歴代優勝クラブを振り返ってみたい。
1990年代は鹿島アントラーズとジュビロ磐田の覇権争い
メモリアルな開幕イヤーを制したのは、三浦知良、ラモス瑠偉、武田修宏、北澤豪など個性豊かな選手をそろえたヴェルディ川崎。このタレント軍団は翌年も年間王者に輝き連覇を達成した。1995年は、横浜マリノス(現横浜F・マリノス)が制してヴェルディ川崎の3連覇を阻止。1996年からはジーコが作り上げたとも言える鹿島アントラーズと、“闘将”ドゥンガがけん引したジュビロ磐田が交互に優勝し、J1リーグの覇権を争った。
鹿島アントラーズが前人未踏の3連覇
2000年代に入ると、攻撃の躍動性と堅守の組織力が特徴である鹿島アントラーズが2000年と2001年を2年連続で制覇。2003年と2004年は、サッカー日本代表を初めてワールドカップに導いた名将・岡田武史監督に率いられた横浜F・マリノスが連覇した。2005年はガンバ大阪、2006年には浦和レッズが悲願の初優勝を果たし、攻撃的なスタイルが特徴のクラブが時代を作った。2007年からは、鹿島アントラーズが前人未踏の3連覇を達成し、クラブの強さと絶対的な支配力を誇った。
2010年代は群雄割拠の時代に突入
2010年代になると、群雄割拠の時代に突入する。名古屋グランパス、柏レイソル、サンフレッチェ広島が初優勝を成し遂げる。その中でも、現サッカー日本代表監督の森保一監督が指揮を執ったサンフレッチェ広島は、2012年からの4年間で3度の美酒を味わった。2016年は鹿島アントラーズが、自らの記録を更新する8度目のJ1リーグ制覇をした。2017年には川崎フロンターレが初のリーグ優勝を果たし新たな時代の幕開けを告げると、翌2018年も制して圧倒的な強さを見せた。
2020年代に入っても川崎フロンターレの快進撃が続くが、2022年には横浜F・マリノスが5度目のJ1リーグ制覇を成し遂げた。そして2023年、ヴィッセル神戸がリーグ創設30周年のメモリアルイヤーを制し、その歴史の1ページに初めて名前を刻んだ。
このようにJ1リーグの歴代優勝クラブを振り返ると、数々の名門クラブが栄光を掴んできた。鹿島アントラーズ、ジュビロ磐田、ガンバ大阪、横浜F・マリノス、川崎フロンターレなど、彼らの戦績は日本サッカーの歴史に刻まれている。今後もJ1リーグは盛り上がりを見せ、新たなチャンピオンが誕生することだろう。
優勝予想は鹿島が一番人気
なお、BeeBetの優勝予想オッズ(2024年6月4日19時44分時点)では、鹿島アントラーズが「3.50」倍、FC町田ゼルビアが「4.50」倍、ヴィッセル神戸が「6.00」倍と3チームだけが10倍を切っている。
J1リーグ歴代優勝クラブ一覧
年 | 年間王者 | 1st *1 | 2nd *1 |
1993年 | ヴェルディ川崎 | 鹿島アントラーズ | ヴェルディ川崎 |
1994年 | ヴェルディ川崎 | サンフレッチェ広島 | ヴェルディ川崎 |
1995年 | 横浜マリノス | 横浜マリノス | ヴェルディ川崎 |
1996年 | 鹿島アントラーズ | ||
1997年 | ジュビロ磐田 | 鹿島アントラーズ | ジュビロ磐田 |
1998年 | 鹿島アントラーズ | ジュビロ磐田 | 鹿島アントラーズ |
1999年 | ジュビロ磐田 | ジュビロ磐田 | 清水エスパルス |
2000年 | 鹿島アントラーズ | 横浜 F・マリノス | 鹿島アントラーズ |
2001年 | 鹿島アントラーズ | ジュビロ磐田 | 鹿島アントラーズ |
2002年 | ジュビロ磐田 | ジュビロ磐田 | ジュビロ磐田 |
2003年 | 横浜 F・マリノス | 横浜 F・マリノス | 横浜 F・マリノス |
2004年 | 横浜 F・マリノス | 横浜 F・マリノス | 浦和レッズ |
2005年 | ガンバ大阪 | ||
2006年 | 浦和レッズ | ||
2007年 | 鹿島アントラーズ | ||
2008年 | 鹿島アントラーズ | ||
2009年 | 鹿島アントラーズ | ||
2010年 | 名古屋グランパス | ||
2011年 | 柏レイソル | ||
2012年 | サンフレッチェ広島 | ||
2013年 | サンフレッチェ広島 | ||
2014年 | ガンバ大阪 | ||
2015年 | サンフレッチェ広島 | 浦和レッズ | サンフレッチェ広島 |
2016年 | 鹿島アントラーズ | 鹿島アントラーズ | 浦和レッズ |
2017年 | 川崎フロンターレ | ||
2018年 | 川崎フロンターレ | ||
2019年 | 横浜F・マリノス | ||
2020年 | 川崎フロンターレ | ||
2021年 | 川崎フロンターレ | ||
2022年 | 横浜F・マリノス | ||
2023年 | ヴィッセル神戸 |
*1:1995年まではサントリーシリーズ、NICOSシリーズ