ボクシング界のスーパースターの井上尚弥が、半世紀以上ぶりに日本人アンディスピューテッド・チャンピオンとして防衛戦を行う。井上は5月6日(月・祝)に東京ドームでスーパーバンタム級の4団体タイトル(WBA/WBC/IBF/WBO)をかけてルイス・ネリと対戦する。
井上(戦績26勝0敗、23KO)はバンタム級の4団体統一王者だったが、タイトルを統一した直後にスーパーバンタム級に階級を上げている。最後の日本人選手で統一王者を防衛したのは、1970年代初頭から中盤にかけてスーパーウェルター級の王座を2度獲得した“炎の男”こと輪島功一以来だ。
対するネリ(戦績36勝1敗、27KO)は、122ポンド級で井上にとって最も危険な挑戦者となり得るだろう。このメキシコ出身のサウスポーファイターは、世界2階級制覇王者であり、長年にわたり世界クラスの対戦相手と戦ってきている。現在のスーパーバンタム級では最も強敵である。そんなネリの2023年2月のアザト・ホバニシャン戦は、リングマガジンの年間最高試合に選ばれているほどだ。
この日本で行われる世紀の一戦の試合のオッズと最終予測を紹介する。
井上尚弥 vs ルイス・ネリのベッティングオッズ
BeeBet(ビーベット)のオッズ(5月3日7時8分時点)では、井上の勝ちが「1.05」倍、ネリの勝利が「9.0」倍と井上が圧倒的な人気だ。勝利方法でも、井上のTKO勝ちが「1.15」倍と段違いな人気を誇っている。勝敗とラウンド数については、「井上の判定勝ち」の5.8倍が一番人気となっており、井上の4~6ラウンドの勝利が「9.75」倍で続いている。オッズだけで考えれば、26戦23KOの井上が4ラウンドから6ラウンドあたりでネリを仕留めなければ、判定までもつれる予想となっている。
なお、アメリカのオンラインスポーツブックメーカー「Per BetMGM」によれば、井上が「-1000」の有利なオッズで、ネリが「+600」のアンダードッグ。引き分けのオッズは「+2500」となっている。
井上尚弥 vs ルイス・ネリの試合予想、おすすめのベット
両者ともに最高峰の実力と火力を持ち、短期決戦が予想される。そのため、フルラウンドまで戦うことは考えにくいだろう。
パウンド・フォー・パウンドで見れば、井上尚弥はボクシング界で最も強烈なパンチを持つ選手の一人であり、井上のノックアウト率は88%に達し、放つパンチすべてに火薬が詰まっているかのようだ。井上は遠距離でも近距離からでも致命的なダメージを与えられるだけの力を持っている。
一方で、ネリはノックアウト率が77%。井上と同じようなワンパンチのパワーは持ち合わせていないが、コンビネーションからの蓄積させるダメージを与える能力に長けており、非常に攻撃的なスタイルだ。また、2016年7月から2019年7月にかけて、ネリは11試合連続ノックアウト記録を達成している。
階級を上げていくにつれて、井上が相手を倒すまでの時間は軽量級の頃に比べて長くなっているが、最後はしっかりとKO勝利を収めるファイターだ。スーパーバンタム級を統一した際には、井上は2023年にスティーブン・フルトン(8ラウンドTKO)とマーロン・タパレス(11ラウンドKO)を両者KOで倒している。
ネリは2021年にブランドン・フィゲロア相手に7ラウンドで敗北したのが、プロキャリアで唯一の敗戦だ。フィゲロアは井上よりも体格が大きいが、井上と同じほどの強打は持っていない。ネリがボクシング界で最も冷酷なフィニッシュ力を持つ井上に対して試合中盤まで持ち堪えることは難しいだろう。
最終的な予測:井上、6ラウンドでTKO勝ち(BeeBetのオッズ: 9.75)