井上尚弥が、9月3日に東京の有明アリーナで行われるTJ・ドヘニーとの試合で、世界スーパーバンタム級4団体統一王座の2度目の防衛戦に臨む。
井上(27戦27勝無敗、24KO)は4階級制覇の世界王者で、2度の統一世界王者に輝いた現在、世界で最も優れたボクサーの一人だ。前回の試合では、ルイス・ネリに初回でダウンを奪われる場面もあったが、チャンピオンはすぐに立ち上がり、6回にネリをノックアウトした。
一方、ドヘニー(26勝4敗、20KO)はアイルランド出身で、現在はオーストラリア在住の元IBFスーパーバンタム級王者。37歳の今でも2度目の世界王者になることを目指すタフなサウスポーは、井上をキャンバスに沈め、そのまま倒しきることを狙っている。
「TJは、井上のオフェンスのダイナミックさや多彩なパンチを封じる必要がある」と、ドヘニーのマネージャー、マイク・アルタムラは最近のThe Ring誌のインタビューで語った。「井上は足が速いが、頭の動きはあまり多くない。TJにはカウンターを当てるチャンスがあり、攻撃を仕掛ける機会も出てくるだろうが、ゲームプランにしっかりと集中する必要がある」。
さらに「世界のボクシング界で最も優れたトレーナーの一人であるヘクター・ベルムデスが、井上に対して効果的なゲームプランを持っていると思う。9月3日がどうなるか楽しみにしている」と話していた。
勝敗予想オッズ
ブックメーカー「BeeBet」によると、2024年8月29日21時56分時点では、井上の勝利が「1.01」倍の大本命であり、ドヘニーの勝利が「10.00」倍のアンダードッグとなっている。
予想
多くのボクサーはサウスポーと対戦する際に神経質になることがあるが、井上は動じない。日本の“モンスター”は、サウスポーのマーロン・タパレスとネリに続けてTKO勝ちを収めている。ネリは井上をダウンさせたが、それはチャンピオンが経験した唯一の不快な瞬間だった。
しかし、タパレスやネリとは異なり、ドヘニーはナチュラルなスーパーバンタム級の選手であり、強さと耐久力の面で優位に立つかもしれない。ただし、挑戦者のフィジカルが井上のスピード、スキル、爆発力に匹敵するかどうかは疑問。全体的な見解として、この試合ではサイズが重要ではないとされている。
井上は多くの武器を持ち、彼は圧倒的な攻撃力を誇る。ジャブがサウスポーに効果的でなければ、彼はパワーショットやボディへの攻撃に非常に長けている。ドヘニーには成功するスキルと経験が備わっているものの、37歳でそれを維持するのは難しいだろう。少なくとも、挑戦者にはパンチを当てるチャンスはあるが、”モンスター”がノニト・ドネアなどからの直接の打撃を受けて立ち直る様子を何度も見てきた。
予想としては、井上が序盤のミスを突いて、ドヘニーを圧倒的にノックアウトすることだ。
放送予定
井上尚弥とTJ・ドヘニーの一戦は、2024年9月3日(火)に東京・有明アリーナでメインイベントとして開催される。セミではWBO世界バンタム級王者・武居由樹vs比嘉大吾が行われる。
井上とドヘニーのリングインは当日19:00〜20:00頃を見込むが、イベントの進行状況により、開始時間が前後する可能性がある。
試合は動画配信サービス『Lemino(レミノ)』で独占無料生配信され、アーカイブ(見逃し)配信も9月9日23:59までは無料で、翌10日以降は『Leminoプレミアム』(月額税込990円、初回1か月無料)会員向けに提供される見込み。